子宮卵管造影検査
子宮卵管造影検査
卵管通過性の状態、子宮内膜異常の有無を調べることを目的とします。検査を予定している周期の月経が開始してから、次の月経が始まるまで避妊を継続してください。
[時期] 月経終了後、なるべく低温期に行ないます。予約制で行っており、2日間続けて来院が必要です。
検査の実際の流れとしては、1日目に子宮の入口から細い造影カテーテルを挿入し、子宮腔内に油性の造影剤を注入し、レントゲン撮影を行います。2日目は骨盤の撮影を1回行い、2日間の検査結果をお伝えします。
子宮卵管造影検査は、一般的に痛みの強いものと言われることが多いですが、当院では使用する造影剤を少量に、かつ短時間で行うよう工夫しており、痛みが少ないとの評価を頂くことが多いです。
子宮卵管造影検査は、痛くない?
SNSでは、子宮卵管造影検査はとても痛くて辛かったとの情報が溢れています。
当院でも子宮卵管造影検査を受ける方が非常に緊張していることがありますが、検査後には、それほど辛くなかったと言われる方が多いです。
当院では可能な限り痛みを軽減するために配慮しています。
昔、大学病院で他の医師の丁寧ではない子宮卵管造影検査や患者さんの辛いところに遭遇したことがあります。SNS情報は、あながち間違っていないのかもしれません。
私は、幸いにも卒後3年目に済生会中央病院で不妊診療を修行した際にしごかれました。
そこで得たことを生かしているので患者さんに還元出来ているのではないかと思います。
(痛みの原因)
① 検査の仕方
愛護的に検査を行うことは必須ですよね!
② 検査時間
的確に検査を行うと短時間で終わり、患者さんの身体への負担も減ります。
通常、両側の卵管角(卵管の入り口)が写った時点で1枚、あとは両側の卵管の通過が確認出来たところで1枚を撮影します。素早く的確に判断することが重要です。
③ 内子宮口への造影カテーテル(検査チューブ)の通過
頸管(膣から子宮内腔に入る部位)をカテーテルが通過する際に違和感を訴える方もいますが、内子宮口(頸管から子宮内腔に入る場所)をカテーテルが通過する際の痛みがあります。これは、子宮鏡検査の際にも出ることがあります。
④ バルーンの拡張
撮影する際にカテーテルが抜けないように先端部分のバルーン(風船様の装置)を膨らませます。これが辛いことがあります。
⑤ 造影剤の注入
卵管の通過性が不良の場合や卵管が閉塞していると造影剤注入時に痛みが強くなることがあります。卵管の通過性に異常が無い場合は、体への負担が少ないことが多いです。












